熱交換器に与えるスケールの影響
熱交換器は、温度の高い流体物からから低温の流体物の間で熱エネルギーを交換することで、その周りにある物体の加熱や冷却するために利用されます。
熱交換器のスケールはとても評判が良いです。
その流体物に使われる液体には、カルシウム、シリカ、鉄錆などの不溶解成分が含まれています。流体物が熱交換器の配管を流れている間に内部にあるフィルターや接続部分などに付着していきます。
これがスケールと呼ばれるものです。
そして付着を繰り返し、堆積することによって流れを妨げることになります。
スケールを放置しているとその堆積している部分だけが局部的に腐食することがあります。
腐食によって強度が落ちで破損することが考えられます。
腐食しているところが外部と通じているところだった場合には水漏れに至る恐れもあるので注意が必要です。
熱交換器内の伝熱面に堆積すると、スケールは熱伝導率が悪いため期待する熱エネルギーの交換ができません。
そのため、せっかくの熱交換ができなくなり効率を下げることになります。
また、配管の一部に堆積するだけでも、流量が減って熱交換の効率が下がることがあります。
このようにスケールの堆積によって水漏れや熱効果率の低下などの悪影響があります。
しかし、堆積する場所を特定することも、堆積の量を調整することもできません。
水質中の不溶解成分を完全に取り除くには多くのコストがかかります。そのため、効率が低下する前に定期的なメンテナンスを行い、スケールを除去することが必要です。